最低弁済基準額

個人再生の基礎

小規模個人再生では借金の総額に基づいて最低弁済基準額というものが決められます。

いわゆる、この手続きを利用するならこれだけの支払いは必ずしなければなりませんという金額のことです。


そしてその借金額というのは、業者から言われた額ではなく司法書士弁護士などの専門家によって利息制限法で引き直し計算をされた額です。
その額の算定方法は、借金総額に対して次のようになっています。

① 借金総額が100万円未満  ・・・  借金総額
②   〃   100万円以上~500万円以下  ・・・  100万円
③   〃   500万円以上~1500万円以下  ・・・  20%
④   〃   1500万円以上~3000万円以下  ・・・  300万円
⑤   〃   3000万円以上~5000万円以下  ・・・  10%

ここで計算した返済しなければならない総額というのは、返済することによって結果的に元本が減額することを意味しますね。
借金をしている人には元本が減額されるということはとても大きな意味を持ちます。
では、次にそれがどれぐらいの元本の減額となるのかを見てみましょう。

① 金総額が100万円未満  ・・・  減額幅はゼロ
②   〃   100万円以上~500万円未満  ・・・  減額幅は最大80%
③   〃   500万円以上~1500万円未満  ・・・  減額幅は80%
④   〃   1500万円以上~3000万円未満  ・・・  減額幅は最大90%
⑤   〃   3000万円以上~5000万円未満  ・・・  減額幅は90%

上記計算でわかるように、小規模個人再生でおこなわれる元本の減額幅はとても大きいと言えます。
一概には言えない面もありますが、基本的に小規模個人再生による元本の減額幅は任意整理のそれよりも大きく、また自己破産のそれよりは小さいものになっています。